みなさん、こんにちは。浜名湖うなぎの大和養魚です。ふっくら香ばしく焼き上がった蒲焼、ひと口頬張ればジューシーな脂の旨味と濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。ところで、みなさんは養殖池のうなぎたちが毎日どんなごはんを食べて育っているかご存じですか?どんな餌を食べて大きくなるんだろ?そんな疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
赤ちゃんうなぎの時期「シラスウナギ」として養殖池にやってきてから立派で美味しい大人のうなぎへと成長するまで。大和養魚の養殖場では成長段階に合わせた食のこだわりによって美味しいうなぎを育てています。今回はその成長を支える「食事のヒミツ」をご紹介します。
透明な赤ちゃん「シラスウナギ」の最初のごはん
透明な赤ちゃんの時期
うなぎの養殖は黒潮に乗って日本の沿岸にやってくる「シラスウナギ」と呼ばれる赤ちゃんを養殖池に迎え入れることから始まります。このシラスウナギ、体長はわずか約5センチ。爪楊枝のように細く体は向こう側が透けて見えるほど透明です。

こんなに小さな赤ちゃんうなぎたちが最初になにを食べるのか想像がつきませんよね。シラスウナギは生まれたばかりの赤ちゃんですので最初から大きな固形のごはんは食べられません。弊社の養殖場ではまずイカやエビ等をすりつぶしたペースト状の餌を与えます。真っ暗な部屋の生簀の中でライトによりうなぎを集め、餌を見つけた赤ちゃんうなぎたちは小さな口を一生懸命に動かして勢いよく食べます。細い体で一生懸命にごはんをつつく姿は生命の力強さを感じます。
餌を食べ始めると徐々ににうなぎ特有の黒っぽい色へと変化し力強く泳ぎ回るようになっていくのです。

寒い時期も水温30℃を保つことで心地よい環境を作り、栄養満点の餌を毎日モリモリ食べた赤ちゃんうなぎたちは驚きのスピードで大きく育っていきます。シラスウナギのときはわずか「0.2グラム」ほどしかなかった体重が約半年から1年ほどでなんと200〜250グラム(約1000倍)にまで一気に成長します。
主役は「魚粉」海の恵みが詰まった栄養満点メニュー
すくすく成長期
シラスウナギが少し大きくなり体の色も黒くなってくるといよいよ本格的な食事へと移行していきます。ここから成長を支える栄養たっぷりのごちそうが始まります。主役は「魚粉」海の恵みが詰まった栄養満点メニューです。うなぎの健康を支える餌には厳選した天然素材を使用しています。イワシなどの青魚、スケソウダラなどの白身魚を原料とした高品質な魚粉をブレンドし、ビタミンやミネラルを加えた専用飼料で育てています。

毎日朝と夕方の2回地下水を混ぜて練り上げた餌を与えます。その日のうなぎの食べ具合を見ながら最適な量を見極めるのは熟練の経験があってこそ。数値では測りきれないうなぎの状態を経験とデータの両面から管理し健康的な育成を実現しています。
人間と同じようにうなぎにとっても「バランスの良い食事」は健康の基本です。青魚の持つ豊かな脂質やタンパク質、白身魚の上質な旨味、そして成長にかかせないビタミン・ミネラルがバランスよく組み合わさることで「身がふっくらとして旨味が強い」大和養魚自慢のうなぎへと育っていきます。
食べやすく仕上げる絶妙なごはん作り
ここで、「サラサラの粉末状の魚粉をどうやって池の中のうなぎに食べさせるの?」と疑問に思った方もいるかもしれません。サラサラした粉末のままではうなぎがうまく食べられません。そこで魚粉にデンプンやビタミン、ミネラルなどを配合しさらに水と魚油を加えて絶妙なバランスで練り上げます。こうしてうなぎたちが食べやすい硬さのペースト状に仕上げていきます。この「硬さ」の調整が非常に重要です。水が多すぎて柔らかいと水中に入れた瞬間にパッと散らばって水が汚れるうえ、うなぎも食べづらくなります。逆に水が少なすぎると硬くボソボソになり喉通りや食いつきが悪くなってしまいます。その日の気温や水温、うなぎの大きさに合わせて水の量や練り具合を微調整する作業は非常にデリケートです。長年の勘と経験を活かし毎日心を込めて最高の状態に仕上げています。

養殖池のダイナミックな食事風景
栄養たっぷりのペースト状ごはんが完成したらいよいよ待ちに待った給餌(きゅうじ)タイムです。大和養魚の養殖池では餌をあげる場所が決まっており、池の中の「給餌カゴ(バスケット)」と呼ばれるカゴへ練り餌をドサッとセットします。するとそれまで池の底や影で静かに潜んでいたうなぎたちが一斉に水面へと動き出します。
「バシャバシャバシャッ」
先ほどまでの静けさが嘘のように激しい水音とともにたくさんのうなぎがカゴへ押し寄せて団子状になって夢中で食らいつきます。そのダイナミックな光景は迫力満点。元気いっぱいにごはんを食べる姿を目にすると「今日もみんな食欲旺盛でよかった」と安心感が沸き上がります。


美味しいうなぎを育てる秘訣は「日々の観察と愛情」
大人になるまで毎日食べるごはんだからこそ私たちは量や質だけでなく「与え方」にもこだわっています。うなぎはとっても繊細な生き物です。人間と同じように寒かったり暑すぎたりすると食欲が落ちますしお腹の減り具合も毎日変化します。
「昨日は少し残し気味だったから今朝は少し量を控えめにして練り具合を柔らかくしてみよう」
「水温が上がって活発だから栄養をしっかり摂れるように調整しよう」
このように長年積み重ねてきた五感(目・手触り・勘)をたよりにうなぎたちが常にベストな状態で栄養を吸収できるようにサポートしています。
自然界のうなぎは何を食べている?
ここまで養殖場のうなぎの餌についてお伝えしましたが、自然界ではうなぎは何を食べているのでしょうか?
海で孵化した直後のウナギの赤ちゃんは、透明で木の葉のような薄い体をしたレプトセファルスと呼ばれます。遊泳力はほとんどなく、海流に流されながら成長します。この時期の主食は海中に漂う有機物の粒子や浮遊物の塊であるマリンスノーです。
数か月かけて日本の沿岸に近づく頃には体が変態して細長い円筒形になり、シラスウナギへと姿を変えます。体はまだ透明ですが、遊泳力がつき川へと遡上し始めます。
川や沿岸に定着すると体に色素が現れてクロコとなり、さらに成長して腹部が黄色みがかった黄ウナギになります。ここから本格的な肉食ハンターとしての生活が始まります。夜行性を活かし、水生昆虫、ミミズ、小エビ、小魚などを旺盛に捕食し数年かけて体を大きくします。
十分な栄養を蓄えて成熟すると体が銀黒色に変化した銀ウナギとなり、産卵のため再び海を目指して川を下ります。この旅が始まると消化器官が退化し、一切の餌を食べなくなり、体に蓄えた脂肪だけをエネルギーにして最後の産卵へ向かうといわれています。
こだわりの「ごはん」が育む、安心・安全で極上の浜名湖うなぎ
今回はシラスウナギから成魚になるまでの「うなぎのごはんのヒミツ」をご紹介しました。うなぎの健康と味わいを左右するのは日々の食事です。大和養魚では繊細な稚魚の段階から成長段階に合わせて厳選した素材を調合し、養殖スタッフが毎朝その日の状態を見極めながら真心を込めて「栄養ごはん」を練り上げています。栄養たっぷりのごはんを食べて健やかに育ったうなぎは嫌な臭みが一切ありません。日々の徹底した食事管理と細やかな水質管理があるからこそ口の中でとろけるような上品な脂とふっくらと柔らかい極上の身質が生まれるのです。大和養魚ではこれからも浜名湖の恵みとともに皆様へ「美味しく、安心・安全なうなぎ」をお届けできるよう、うなぎ一匹一匹と真摯に向き合い日々精進して参ります。
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創業明治40年、浜名湖畔に広がる広大な自社養殖池で飼育したうなぎを一尾一尾丁寧職人が手開き手焼きで焼き上げます。定番の白焼・蒲焼をはじめ、まぜごはんの素・佃煮・うなとろ丼セットなど各種商品を取り揃えております。皆様のご利用を心よりお待ちしております。
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